読者の皆さんに感謝

上野不動産新聞の63号を昨年11月末に発行したあと、読者の方からハガキが1通、それから、メールが1通届きました。頂いた文面で私ば書着続けているあまりうまくない新聞記事に対して、うずれも身に余る褒め言葉で、愛読されていると書いてをいただいて、感激しました。「食味散歩」についても新聞に取り上げた店に良く行っていただいているそうです。
メールをいただいた方からは、今まで掲載した店の記事を一冊の本にまとめたら、というありがたい提案をいただきました。それから、奥様が愛読者でいらっしゃる賃貸ビルのオーナーさんががわざわざお店に見えました。対応にでた社員を気に入っていただいて、ご所有ビルの賃貸管理の業務委託契約を頂くことが出来ました。こういう嬉しいことが去年の年末に続けてありました。上野不動産新聞を6年間あまり続けてきてヨカッタナーと実感しています。
単なる不動産の広告のチラシだと直ぐにゴミ箱に直行してしまいます。それをこの新聞だけを手元に置いてよんでいただける、気持ちの通じあえる読者の方々がおられることをこんな形で教えていただきました。
新しい年を迎えて、暮にあったこれらの嬉しかったできごとを噛みしめて、気持ちを新たに、皆様に読んで楽しんでいただける記事を書くよう頑張ります。
本年もよろしくお願いします。
『上野不動産新聞第64号より』

不動産新聞64号の食味散歩記事 日本蕎麦「翁庵」

入り口の近くに囲炉裏があって、炉を囲む席に座ります。
一呼吸置いて、後ろから「お客さん食券を買ってください。」と声がかあkる。振り返ると中年の白衣を着た女性店員で、ざる蕎麦を頼むと手早く食券とおつりを返して「こっちに座って」と四人がけのテーブルに案内された。戦前からの木造の建物の店の中は、、全体が古びた暗いセピア色に染まっています。派手さや、思い上がりのない、下町出よく見かけた蕎麦屋そのものです。
四人掛けの客席が五つ置かれていて、その奥に調理場で働く人が見えています。二時過ぎのせいか二人連れの客が一組と、あとは、7人ほどの一人客がばらばらに座ってもくもむと蕎麦を食しています。
少し乗りのはげた膳に乗せてざる蕎麦が運ばれてきました。ごく薄い緑色を帯びた細めの蕎麦を一箸すくってそばつゆに浸して啜りこみます。腰のある麺がするすると喉を通ってゆきます。二箸三箸と続けて啜ります。軽い爽やかな味です。ざる一枚では物足りない気分になりました。名店なのに値段が手ごろで気取らないところがいいですね。
店は、上野警察から浅草通りを渡ったところににあります。

 

 

時の鐘のもみじ

正月の上野公園はいつもの日より賑わっていました。
清水観音堂も不忍池の弁天様も初詣客が並んでいました。改装中の上野東照宮だけは参拝客が少なかったかな。
時の鐘の鐘楼のところに見事なもみじの紅葉がまだ残っていました。

 

新年おめでとうございます

新年おめでとうございます。
今年の元旦は早く起きて、初日の出を拝みにいきました。
私の住まいから海岸まで3kmほどあります。午前5時40分まだ暗い中を家を出ました。防寒コートを着て、耳までかぶる毛糸の帽子をかぶり、厚い手袋をはめ、その上マスクまでして、寒さ対策に万全を期したのですがそれでも手が痛くなる寒さです。凍える空気の中を足早にひたすら歩きます。東の地平線のあたりが少しずつ明るくなり、オレンジ色を帯びてきます。去年整備された海岸野公園にたどりついて、堤防の柵に並んでいる人たちの間に立ちます。暗い海に数艘の船が沢山の明かり燈しているのが見えます。その時は、周りはまで暗かったのですが、一塊の人たちが堤防に並んで日の出を待っていました。それから、寒さのなかをなかなか姿を現さない太陽をじりじり待ちました。本当にゆっくりと東の地平線が明るくなってきます。遠い空を渡り鳥の群れが列をつくって飛んでいるのが見えます。少し波立つ近くの海に鳥があちらに3羽ここちらに4羽と浮かんでいます。
結構長い時間が経った後、太陽の端が何気なくポンと姿を現しました。目もくらむ明るい輝きです。それから、太陽の全身が姿を現すのにそんなに時間が掛かりませんでした。感動です。久しぶりに初日の出を見ました。去年は出かけるのが遅くなって、海岸にたどり着く前に陽は上っしまっていました。
今年の正月は、好きな山本周五郎の本を読み返して過ごしました。「おたふく」「鶴は帰りきぬ」「日々平安」「落ち梅記」珠玉の短編小説に酔いました。心の中が洗われて、すっかり素直な明るい人間になったように思えてしまいます。
今年はきっと良いことがあるようですよ。皆さんにとっても。