春の予感のなかで考える

節分を過ぎると暦は春になります。
まだ底冷えのする冬の寒さの底に春の予感がかすかに始まっているのが分かります。

春を前に最初に咲く花が梅の花で、そこここから梅の便りが届きだしました。
ある日、上野公園の清水観音堂の近くの大木の集まる木陰の暗い片隅に菅原道真の『東風吹かばにおい起こせよ梅の花あるじなしとて張るな忘れそ』の歌碑があって、そばに紫に近い紅梅が一本凍える寒さのなかで咲いていました。湯島天神の梅はもう見ごろのようです。伊豆の河津桜も満開なのをテレビで見ました。
日一日と行きつ戻りついしながら春は確実な足取りでちかずいてきます。
誰にとっても、春の足音が遠くから聞えてくると思える頃は、嬉しくなり、心が弾んできます。ある日、公園の隅の陽だまりに水仙の黄色い花が咲いているのを見つける。別のある日、黄梅が寺の前に木一杯に咲いているのを発見する。
次々と新しい春を見つける喜びがなんともいえず嬉しい、一年のなかで春を待つ二月が一番好きな月だと思える今日この頃です。

酉の市と年末

まだ師走の月なのに「酉の市」と聞くともう年の瀬を迎えたような忙しい気分になります。
鷲神社の酉の市といえばなんといても鷲神社で、下町の暮れに欠かせない歳時の行事です。
今年は、三の酉まであって、11月5日の一の酉では、例年以上に人出が多く賑わったと新聞にかかれていました。
三の酉のある年は不景気で、火事が多いという言い伝えがあるそうですが、火事はともかくとして不景気は当っています。そして、不景気な年ほど酉の市は賑わうそうで、その予測は正しかったようです。三の酉の11月29日に混雑する前にお参りを済ませたいと思い、、お昼の12時ころに行ったのですが、もう長い行列ができていて神社にたどり着くのに1時間もかかりました。いつもの店により上手な店の人の奨めもあって、気合いで去年より一回り大きな熊手を求めて、手締めで威勢をつけてもらって持ち帰りました。
借りている隣の建物の建て替えが急に決まって、解体工事が始まり、工事の騒音がするなかで、備品の移転などがあって忙しない日々がここのところ続いていましたが、その最中に新しい熊手を店に飾れて、ようやくすこし安堵する気分になりました。模様替えした店の守護神としてこれからの店を守ってもらえる、来年はきっと良い年になる、見事な熊手を見上げるとごとに、そんな思いを新たにしています。

高野山に行ってきました。

10月になりました。世の中はアメリカ発の金融危機で大騒ぎですが、上野はあまり影響ないようで、当社の実績はそこそこです。
当社の新人二人は、、ここのところ仕事をどんどん覚えてきて、契約を幾つか成約しました。頑張っています。
高野山にお参りしてきました。平成3年から同行三人で、半年に一回の参詣が途切れることなく続いています。宿坊に泊まり、翌朝暗いうちに奥の院めざして歩きます。墓と杉の大木が連なる参道の静寂を「南無大師遍照金剛」と唱えながら奥に進むと奥の院があります。ひたすら弘法大師さまにお祈りする満ち足りた時間がそこにあります。

最初から泊まっている宿坊赤松院です。

九月になりました。

九月になりました。
久しぶりの晴れですが、昼間は暑くなりました。
一日、先月の会計をまとめたり、書類整理をしたり終わってしまいました。
高校の同級会と高野山行きがダブってしまい、同級会をキャンセル。
新興の上場会社から社有物件のリストがファっクスで送られてきました。この会社も倒産リストに載っているのかと思ったりして。ここのところ毎日のように不動産会社、建築会社が倒産しています。
ところで、上野はどうも今回の不動産不況の影響はあまりうけていないようです。あまり恩恵を受けなかったかわりに倒産企業もないそんなところでしょうか。

日記を再開します。

ホームページを改造しました。これを期にしばやく止めていた日記を再開することにしました。

激しい雨が日本のあちこちに水害を発生させた翌朝、雨のあいまをぬって不忍池に行ってみました。不忍池は池一面に大きな蓮が溢れんばかりで、緑葉のうねる海原のなかに点々と咲き残った桃色の花が鮮やかに咲いています。すでに散ってしまった花のあとには如雨露(じょうろ)の形をした緑色の実が実っているのが見えます。もう秋がはじまっているようです。
「年々歳々花相似たり」と言いますが、都会にも季節は確実に訪れてくれるようです。

 

新年を迎えて

今年の初詣は、二日に地元の「下谷神社」にお参りしました。
参拝客は普段より多かったのですが、拝殿に小さな行列ができる程度で、ゆったりした気分で「今年が上野ダイフジ不動産にとって良い年になるよう」祈願しました。
お参りのあと、拝殿脇に置かれている縁起物のダルマや、招き猫をひやかして眺めていると、そのなかに千両箱を踏んで両手を上げためずらしい招き猫を見つけ、譲って頂き、会社に持って帰りました。
福を少しでも多く招きたいというささやかな思いで店内に飾ってみました。

昨年は、浅草寺に初詣に行きましたが、雷門の手前から参詣の人達がぎっしりで、仲店を通り抜けるのに大変な思いをしました。
また、一月六日に古里の人達と廻った谷中七福神参りはひどい雨で、びしょぬれで凍えながらの行程でした。
年初につまずきましたが、去年は、お客様のご支援と、社員が頑張ってくれたことにより、お陰様でそこそこの業績でつつがなく過ごすことができました。
これも、「上野不動産新聞」を三年以上続けてきたことによって、ようやく地元の皆様に会社を覚えて頂き、地元の業者として認めた頂くことができたことが大きく役立っているのではないかと思います。
ささやかな新聞ですが続けてきてよかったなーとつくづく思います。   

さて、今年の不動産市況はどうなるでしょうか

ここ二年間あまりの、土地転がしと云われても良いような業者間取引で、値上がりした四十坪位までの都心の土地や、小さいビル、一棟売りマンションなどの不動産の地価が昨年十月頃から下がりはじめました。
これは、金融庁の行き過ぎた取引の規制の指導が始まったことが大きな原因ですが、この傾向は今年もしばらく続きそうです。
しかし、遅れて値上がりした台東区は、影響少ないでしょう。

また、台東区のマンションや、住宅は、あまり値上がりしなかったせいで割安感が残っており、ある程度の取引は今年もあると思われます。
ある面で、今年は、じっくりと選べる住宅購入のチャンスと云えます。