駅弁屋というと遠い郷愁の世界にあります。
タスキで前につるした箱に弁当を入れて「弁当、ベントウ」と独特な調子の呼び声でホームを売り歩く弁当屋。
短い停車時間の間に汽車の窓を開けて、あわただしく買い求める生暖かい弁当の味わい。
昔懐かしいセピア色の風景です。
上野駅の入谷口を入った本屋の先に「駅弁屋」という気になる店が去年できました。
「炭焼き牛たん弁当」「ますのすし」「だるま弁当」などの名物弁当の大きな絵入り看板につられて、お昼時、社員と二人で入ってみました。
売り場には十種類以上の目立つ包装の名物駅弁が陳列されていて、選ぶのに迷います。
「桜海老とじゃこの海物語」というしゃれた名前の弁当を見つけ、お茶と一緒に買い求め、窓際の椅子に座って食します。
何が入っているのか、期待を込めて弁当の蓋を開きます。
混ぜご飯の上にじゃことピンクの桜海老を敷きつめ、桜海老と野菜のかき揚げ、梅干し、大根塩漬けをあしらった見た目もきれいな食欲をそそる中味が姿を現しました。
具と混ぜご飯の味も良く、美味しく食べました。
この次は、別の駅弁に挑戦してみたいですね。