上野駅中 エキュート ハミングカフェー

7月20日 上野不動産新聞70号の食味散歩で取り上げた「ハミングカフェー」の記事と写真を紹介します。

大きなガラス窓に向かって並んでいる椅子に座ってコーヒーカップと冷水のグラスを載せた盆を小さなカウンターに置き、素通しの外を見ます。
眼の前を通路を歩く人たちが通って行きます。
通路の向こうにはエキュートのしゃれたお菓子を売る店が並んでいます。
セルフサービスのカフェーに珍しい太い取っ手の付いた白い大き目のコーヒー茶碗を持ち上げて、コーヒーを喉に流し込みます。苦味を利かせたすっきりした味のコーヒーです。そして、これも大ぶりのグラスに入った冷水を一口飲み、外を見やります。
それから、通って行く老若男女、様々な通行人の一人一人を眼で追います。
あの背中を曲げた初老の痩せた男はどういう人生を背負っているのだろうか、ショートパンツの小太りのあの若い女性はどんな生活をしているのだろうか、などと想像します。
人々は足早に通り過ぎ、想像する対象が次から次えと現われ、飽きません。
しばらくして、ふと我に帰ると、外の人の視線に晒されている自分が反射的に浮かびあがります。

ガラス窓の中の自分がパンダの役で、多分自分の方が見世物なんだって。

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